バレンタインデーを控えて、街のチョコレート売り場は大にぎわい。なぜこんなに人気があるのでしょうか? 実はチョコレートは人にとっての媚薬(びやく)……惚れ薬だから、という説があります。
確かにチョコレートは、昔から媚薬効果があると考えられてきました。そして科学的にもチーズやお酒などと共通する香気成分であり、恋の高揚感にも似た「うっとりする」効果をもたらす脳内物質「フェネチルアミン」が多量に含まれていることが分かったときは、世界中が色めき立ちました。最近の心理学的研究では「チョコレートを食べているときは脳の活動がキスしているときよりも活発になる」とか「ブラックチョコレートはモルヒネに似た脳内物質=エンドルフィンの分泌をうながし、食べると幸福感が増す」などの実験結果も発表されています。またチョコレートのほろ苦く甘い香りは集中力や記憶力を高めるほか、テオブロミンなどリラックスをうながす成分が含まれていることがわかっています。