ルピシアだより 2016年9月号
チェック

漫画家・山田南平(やまだなんぺい)さんインタビュー
「紅茶王子」の世界

紅茶の精・紅茶王子と主人公たちが繰り広げる学園生活を描いた漫画「紅茶王子」。前身であるレピシエ時代からルピシアの紅茶に親しんでくださっていた作者の山田南平さんに、お茶の魅力やお茶男子についてたっぷりお話を伺ってきました!

新作も好評連載中「紅茶王子」とは

満月の晩、紅茶に映った月をスプーンでそっと崩してひとくち飲むと、紅茶の精=王子が現れて、願いごとを3つ叶えてくれる――。

'95年に「花とゆめ」(白泉社)で連載を開始した人気漫画「紅茶王子」は、お茶会同好会に所属する部長、奈子(たいこ)とその前に現れた紅茶の世界の王子アッサムやアールグレイを中心に、友情や恋、別れなど、眩しくも切ない出来事が繰り広げられる学園物語(ファンタジー)です。

連載終了後9年を経て、'13年から新作「桜の花の紅茶王子」がスタート。少し内気な名家の娘、吉乃が呼び出したのは桜の紅茶王子サクラ。一緒に現れた別の紅茶王子や高校の図書館委員の友人たち、前作からの懐かしい顔ぶれが織り成す、みずみずしい群像劇が新たな話題を呼んでいます。

紅茶のイメージを損なわない王子たち

  • ――お茶の専門店にとっては「紅茶の精が願いごとを叶えてくれる」というアイデア自体にワクワクします。1作目ではアッサムとアールグレイという、性格が正反対で美形の王子2人がメインで登場しますよね。
  • 山田:「紅茶の精」自体は友人のアイデアですが、お願いして拝借しました。元はアッサムとダージリンの精だったんですよ。インド風の王子を出したかったのでアッサムは即決。ただ、もう一人は華やか系にしたくて。ダージリンだと落ち着いたイメージがあったので、柑橘の香りが爽やかな英国生まれのアールグレイにしました。
  • ――人物設定にお茶のイメージも関係しているんですね。色々な紅茶の王子が出てくるのも魅力の一つです。
  • 山田:漫画でお茶に興味を持った読者が後で調べたときに「イメージと違う」とがっかりしないよう、気をつけてはいますね。また、厳密ではありませんが、親族関係のある王子たちは同じ地域の紅茶にするなどの工夫もしています。

嗜好品を越えた力

  • ――漫画にはお茶で心を慰(なぐさ)めたり通じ合わせたりするシーンが数多く登場します。新作では姉の深い悲しみを癒すため、弟が特製チャイを毎日いれてあげるというエピソードが印象的でした。
  • 山田:作中に、「人間の苦悩は他の生き物より深かったから紅茶や音楽を発明せざるを得なかった」って台詞があるんです。お茶は生命の維持に絶対に必要なものじゃない、けど必要じゃないものが必要になるほど人は知能が高くなってしまった。ささやかな慰(なぐさ)めや共感、そういったものがないと人って生きていけませんよね。
  • ――紅茶王子の仕事「人間の願いごとを叶える」というのも同じことだと。
  • 山田:彼らが叶えるのは誰の人生をも左右しないささやかな願いごとだけという設定なんですが、同時に作中で「そんな願いごとはこの世にはない」とも言わせているんです。「どんなささやかな『幸せ』でも誰かの人生を左右させたりするんだ」と。以前、「一杯の紅茶に救われたことがある」というファンレターをいただいたことがあります。ささやかなようでいて、お茶には単なる嗜好品を超えた力があるんじゃないでしょうか。

お茶男子の作り方

  • ――漫画のように、さりげなくお茶をいれてくれる男性って素敵ですよね。
  • 山田:現実にはそんな男性、まずいません!(笑) いえ、いることはいますが、特殊だなと。あまりいないから漫画で映えるんですよ。
  • ――お茶好きの女性は多いのに……。
  • 山田:だからこそ男性には「モテたければコーヒーではなく紅茶をいれよ!」と言いたいですね。手順が繊細でマナーがあるから、スマートに見えますし。
  • ――では、女性から男性をお茶好きにするには?
  • 山田:男性はお茶を「面倒で敷居が高い」と思っているので、とにかく入口を簡単にして誰でも美味しくはいる方法を伝授しては。「これに茶葉を入れるだけだよ」と教えながらティーストレーナーを贈るとか。道具に凝るタイプにはかっこいい茶器から入るのもありかも。でも、まずは自分が美味しいお茶をいれてみせるのが一番の近道ですね!
抽選で5名様にサイン本プレゼント!
山田南平さんのサイン入り「桜の花の紅茶王子 第1巻」を、抽選で5名様にプレゼントいたします。ご希望の方は、ハガキに住所・氏名・年齢・電話番号を明記の上「ルピシアだより」9月号の感想を書いて下記宛先までお送りください。
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締切:2016年9月30日(金) 当日消印有効

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