ルピシアだより 2018年5月号
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紅茶の旬を楽しむ 紅茶の旬を楽しむ

インド・ダージリンなどの産地から、旬の紅茶が到着しました。創業以来、産地と品質にこだわってきたルピシアの旬の風味をお楽しみください。

若々しく新鮮な春摘み紅茶の季節

日本茶に八十八夜を代表とする旬があるように、紅茶にもおいしい春摘み=ファーストフラッシュの季節があります。

春摘み紅茶が楽しめる名産地は、インド・ ダージリンやニルギリ高山エリアなど、四季の変化がある土地。

晩秋から冬期にかけてのお茶作りがお休みになる時期、茶樹は甘みと養分をギュッと凝縮させて、寒さから身を守っています。

そのため春先の陽光を浴び、芽吹いた新芽で作られた春摘み紅茶は、いわゆる紅茶らしいコクのある風味よりも、緑茶や烏龍茶にも通じる繊細な風味で滋味や甘み、みずみずしい新鮮さや若々しさを楽しめる、突出した特徴を持っています。

紅茶産地から消費地までの輸送などに、数ヵ月から数年かかっていた時代、このような新鮮な春摘み紅茶の風味を楽しめたのは、産地など一部の限られた人達だけでした。

創業時より20年以上、ルピシアはダージリンを中心に、この新鮮な春摘み紅茶の魅力をお伝えすることに注力し続けてきました。

今では現地茶園から出荷された、新鮮な風味をそのままに、日本の皆様に新茶をお届けできるようになっています。

旬のある主要産地

世界の紅茶産地の多くは、比較的気候の変動が少ない亜熱帯から熱帯の低地エリアに広がっているため、一年を通じて茶葉の品質に明瞭な変化はありません。しかし産地によっては、気象条件などで風味が際立つクオリティーシーズンがあります。世界の旬のある主要産地をご案内します。

◆ インド・ダージリン ◆
インド北東部のヒマラヤ山麓に広がる高級紅茶産地ダージリン。旬はファーストフラッシュ(春摘み)、セカンドフラッシュ(夏摘み)、オータムナル(秋摘み)の年3回。隣接するシッキムやネパールの山間部のお茶も、ほぼ同じタイミングが旬となります。
◆ インド・アッサム ◆
ミルクティー向きの紅茶を多く産する名産地アッサム。黄金に輝く新芽と甘くコクのある味わいの6月頃のセカンドフラッシュ(夏摘み)が有名ですが、春らしい若々しい味わいの3月下旬のファーストフラッシュ(春摘み)も定評があります。
◆ インド・ニルギリ ◆
南インド最大の紅茶産地ニルギリ。高地で1〜2月頃に摘まれた旬の紅茶は、特に南国の果実のようなみずみずしい香り、甘みが凝縮したクオリティーとして知られています。
◆ セイロン(スリランカ)◆
インド洋に位置する紅茶の名産地セイロン。標高1,220m以上のハイグロウンとよばれる高産地には、季節風による旬があります。島の西斜面に広がるディンブーラとヌワラエリヤは1〜3月(一部は8月)、島の東斜面のウバは7〜8月頃に、冷たく乾燥した季節風が茶園に吹くことで風味が凝縮します。