神様をおもてなし お正月の由来
「そもそもお正月はどうして始まったのだろう?」正月祝いの準備を始める前に、こんな疑問を抱いたことはありませんか? 毎年行う行事だからこそ、風習の由来を知っておけば、より気持ちよく新年を迎えるヒントになるかもしれません。
時代は、人々の暮らしが農耕中心だった頃まで遡ります。翌年もつらい労働に耐えて頑張るために、新しい年の神様(年神様 としがみさま)に豊穣の約束をとりつけてもらおうと、招いた神様を料理などでおもてなししたことがお正月の始まりといわれています。
本来、年神様をお迎えする準備を始めるのはその年の農作業が終わる日、旧暦12月8日の「事納め」からでしたが、江戸時代に入ると、婚礼以外は万事が吉日とされた12月13日が「正月事始めの日」に変わりました。
丹野顯著『暮しに生きる日本のしきたり』講談社(2000)