ルピシアだより 2015年7月号
チェック

みずみずしい香りを楽しむ
緑の烏龍茶

台湾茶を味わう

毎日の暮らしの中で日本茶のように爽やかな味わいと豊かな香りを楽しめる台湾茶を味わってみませんか?

緑のお茶といえば?

「緑のお茶」と聞いた時に、どんなお茶を想像しますか?

多くの方は自然に、日本茶=緑茶の味わいを思い出すのではないでしょうか。

日本の南隣に位置する台湾には、日本茶の爽やかさにも匹敵する、緑の風味の烏龍茶があります。これは若葉の青さ、鮮度、みずみずしさを尊ぶ、日本と台湾に共通する食文化の影響もあってのことでしょう。

一般に烏龍茶といえば、ペットボトル飲料などでお馴染みの、琥珀色や茶色の色味を連想します。実際に、お茶発祥の地である中国の伝統的な烏龍茶の多くは、焙煎を含めた風味と香気を味わう茶色の水色(すいしょく)をしています。

それに対して、現代台湾のお茶の主流は「緑の烏龍茶」。

緑茶を連想させる青々とした「清香(チンシャン)」と呼ばれる爽やかな風味と香気、茶葉そのもののフレッシュな風味を生かした仕上げが特徴です。

親しみやすい味わい

この台湾茶の味わいは、どこか日本茶に似ています。

実際に、お客さまや家族に台湾茶を出した時「この美味しい日本茶はなんですか?」と尋ねられた経験のあるルピシアのスタッフも少なくありません。

特に、お茶を飲んだあとに自然に「ふわっと」気持が軽やかに感じられるような、親しみやすさや安心感は、日本と台湾以外の産地のお茶ではあまり意識されない特徴です。

お食事や休憩時のお茶に、普段の日本茶の代わりに台湾茶をいれてみてください。烏龍茶ならではの透明感のある味わいや甘い余韻、豊かな香りに驚かれることはあっても、ゆったりとしたくつろぎを感じられるのではないでしょうか?

手軽に楽しむ台湾茶

日本茶好きな方におすすめしたい台湾茶の魅力をまとめると3つのポイントに絞られます。

ひとつは「みずみずしい香り」。別名「香りのお茶」とも呼ばれる烏龍茶ならではの花や果実を思わせる芳香は、飲む人を心まで癒やします。

また「簡単に美味しくいれられる」こと。懐の深い台湾茶は、お湯の温度や時間など、いれ方の目安と少々異なっていても大丈夫。台湾や中国式の専用茶器がなくても、日本茶用の急須と湯のみを始めとするどんな茶器でも簡単に風味豊かにいれられます。

そして、「何煎も楽しめる」こと。茶葉の形を残したまま仕上げる台湾茶は、新芽を蒸して作られる日本茶と比較して、お茶のエキスがゆっくりと浸出されます。小さく丸まった形の茶葉なら通常は4〜5煎にわたって、しっかりとした味わいの美味しいお茶を楽しめます。

お茶好きが行き着く先は台湾茶

台湾茶を好きになったことをきっかけに、お茶の世界により深い親しみをもつことになった人も少なくありません。

そして「お茶好きが最後に行き着く先は台湾茶」だともいわれています。

リーズナブルな毎日のお茶から、お茶の品種、産地の標高や生産者の技術によって風味が微妙に異なる極上品まで、台湾茶には幅広いバリエーションがあり、飲み飽きることがありません。

実際に、年間を通じて様々な産地の数千以上のお茶を扱うルピシアのバイヤーやティーブレンダー、また店舗スタッフの多くは、自分のための日々のお茶として台湾茶を楽しんでいます。

食事が美味しくなるお茶

緑の味わいの台湾茶は、お食事との相性も抜群です。

野菜や魚介類を素材にした和食との組み合わせは、食材の風味をよく引き立てます。逆にこってりとした味わいの肉料理などの洋食、油を多用した中華料理は、すっきりとした後味が食中・食後のお茶にぴったり。成分に含まれている烏龍茶ポリフェノールは食材の脂肪分をさっぱり洗い流してくれます。また、和洋中を問わずお菓子やスナックとの相性も良好。暑い夏は桃や梨など季節のフレッシュフルーツとアイスティーとの組み合わせも清涼感があって美味です。

誰でも簡単に楽しめる
台湾茶の美味しいいれ方

緑の風味を味わう

みずみずしい味わいの台湾茶。美味しいいれ方のコツは簡単。必ず沸かしたての熱湯を使うことで、より香り高く爽やかな味わいが引き出せます。台湾茶を楽しむのに、特別な茶器はいりません。普段、お茶を召し上がっている茶器をそのままお使いいただけます。

【基本のいれ方】

 150mlにつき茶葉6gを小さめの急須や蓋碗などお好みの茶器に入れます。熱湯を注ぎ45秒〜1分間浸出させ、最後の一滴まで注ぎ切ります。2煎目は浸出時間を10秒程短く、3煎目からは約10秒ずつ増やしていくと、3〜5煎は楽しめます。

【アイスティー】

 アイスティーの基本は「水出し」と「お湯出し」。浄水器など使った「そのまま飲んでもおいしい水」で作るのがポイントです。

●水出しアイスティーの作り方
 渋みの少ない優しい風味と繊細な香りの極上のお茶が一晩置くだけで完成します。
 フタ付きの容器に、茶葉10gと水1リットルを入れ、フタをして冷蔵庫で一晩(8〜10時間)置き、茶葉を取り出します。
※衛生のために、24時間以内にお召し上がりください。
●お湯出しアイスティーの作り方
 たっぷりの氷にお茶を注げばすぐに完成する「お湯出し」。キリッと爽やか、香り高い風味が楽しめます。
 温めたポットに茶葉6gを入れて熱湯180mlを注ぎ2〜3分間蒸らします。時間になったら、氷120gを入れた耐熱性のグラスやポットに茶葉をこしながらお茶を注ぎ入れ、すばやくかき混ぜればできあがり。
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