植松シェフ:今日は僕が作った鍋を召し上がっていただきながら、ぜひ皆さんの『鍋道(なべどう)』について熱く語っていただきたいと思います(笑)。リモート参加の狩野さんには事前に鍋のベースをお送りしてあります。どうぞよろしくお願いします。まず、皆さんはどんな鍋が好きですか?
ヒトミさん:私は魚介の鍋で育ちましたが「真だち(真だらの白子)」が入った鍋が大好きでした。正月にいただくキンキの入った鍋は忘れられない味です。それと、お野菜をたくさん食べたいときは鍋ですよね。
モロさん:私は鶏や豚などの肉系鍋が多いですね。それと締めではなく、最初からうどんを入れていただきます。
植松シェフ:さすが関西、「うどんすき」みたいですね。
ナツミさん:私も漁師町・岩内町(いわないちょう)出身で「真だち」など魚介の鍋で育ちました。初めて「火鍋」を食べた時は衝撃的でした。辛味が好きなので、こんなに素敵な鍋があるのか!?って、テンション上がりました(笑)。
植松シェフ:狩野さんはいかがですか?
狩野さん:私は冬になるとほぼ毎日お鍋なんです。お鍋の良いところは鍋一つでできるところ。洗い物が少なくて済みます(笑)。朝からストーブの上に鍋を置いて、具材をコトコト煮ています。で、夜になって、その日の気分で味を決めます。
植松シェフ:やっぱりハーブにはこだわって?
狩野さん:もちろん(笑)、どんな味にもハーブは欠かせません。出汁を取るにも、味変をするにもハーブ。味変だけではなく、香りが変わると新しい鍋になるんですよ。
植松シェフ:それは「香り変」ですね。
狩野さん:年齢を重ねると食が細くなりがちです。少ない量でより多くの栄養を取り入れたい。それに最適なのが鍋だと思うんです。
植松シェフ:そうですね。スープにいろいろな旨みや栄養が溶け出していますからね。