どうして氷水を使った「氷水出し緑茶」がおすすめなのでしょうか?
それは日本茶の健康成分として有名なカテキン類の中でも、特に体を防御する機能をサポートするエピガロカテキンと、お茶のリラックス成分として知られるテアニンという、2つの癒やし成分が含まれているからです。
すこし専門的になりますが、近年、カテキンの一種、エピガロカテキンは、体の中に侵入したウイルスやバイキンを食べるマクロファージ(大食細胞)や、異物の種類を連絡・報告する樹状細胞などの働きをサポートする働きがあることが分かってきました。
また新茶や玉露などの上級茶に多く含まれるアミノ酸の一種テアニンは、ストレスをやわらげたり、安らかな睡眠を補助するなど、リラクゼーションをサポートする成分です。
お湯などで日本茶をいれた場合、覚醒作用のあるカフェインや、抗菌作用など別の働きを持つカテキン類、エピガロカテキンガレートの働きと拮抗してしまい、これらの成分は本領を発揮しきれません。
しかし、氷水を使って日本茶をいれることで、特にカフェインの成分量が少なく、エピガロカテキンとテアニンの癒やし成分が、より効果的に働くアイスティーになります(図表参照)。
日本茶の水出しアイスティーやこの「氷水出し緑茶」は、いずれもエピガロカテキンガレートとカフェインを減らして飲む方法ですが、一番の違いは氷水を使うことで、カフェインの量をぐっと減らせることです。カフェインは温度が上がると、その分だけ増えていくことがわかっています。
日本茶の癒やし成分であるエピガロカテキンとテアニンについて80℃湯(2分)での浸出量を100%の基準にした場合。0.5℃程度の氷水(60分)のアイスティーでは、テアニンで約80%、エピガロカテキンは50%程度と、比較的しっかり浸出されます。対してカフェイン、エピガロカテキンガレートは約20%程度。特にカフェイン溶出率は10℃で浸出した場合と比べて半分以下になります。