静岡茶の栽培限界点 標高800mの茶園にて

失われた「紅茶の時代」とは?

13世紀にお茶の栽培が始まったと伝わる静岡は、明治維新以降の牧之原台地の茶園開墾以降、日本最大のお茶産地として知られ、現在も全国生産量の約4割を占める産地。
中でも日本最高峰の富士山の西、第二位の北岳の南に位置する、静岡市安倍川上流域の本山(ほんやま)は、昼夜の温度差に由来する山霧が柔らかで良質な葉を育み、また、平野部のお茶とくらべて、優美な飲み口、鮮やかな緑の水色(すいしょく)、生き生きとした爽やかな芳香により、天然の玉露ともいわれる、静岡茶の最高級産地です。

この山間部のお茶=本山茶の天才茶師として慕われた故築地勝美氏が、標高800mの、車道からも離れた、原生林を開墾した伝説の茶園が東頭(とうべっとう)です。

「お茶のためにやれることは全てやる」を目標として、最高のお茶づくりのための努力を惜しむことなく費やした、築地氏の志と技術を継いた甥の小杉佳輝氏による、名産地静岡・本山茶の頂点の味わいをご堪能ください。