香り高いお茶を育む 高級紅茶の名産地

インドの北東部、ブータンとネパールに隣接する山岳地帯に位置するダージリン地方は、世界中の紅茶ファンを魅了する高級紅茶の名産地です。標高の高さがもたらす昼夜の寒暖差と霧の多さ、そして傾斜地ならではの水はけの良さなど、香り高いお茶を育む条件が揃っています。

ダージリンの旬は春・夏・秋。青く爽やかな春摘み、フルーティーな夏摘みにくらべ、オータムナル（秋摘み）はまろやかで、ふくよか。円熟した甘みのある風味が魅力です。

今季のオータムナルについて

10月3〜5日にかけて、ダージリンで記録的な大雨と地滑りが発生しました。鉄橋の崩壊や主要道路の通行止め、災害による死傷者や集落の孤立が報告され、現地報道によれば初期見積もりだけでも約5億インドルピー（約9億円）の被害額が見込まれています。

多くの茶園で地崩れなどの被害が発生。エリア全体でも交通網の寸断により、労働者が出勤できない、茶葉や原材料の搬送が遅滞するなど、紅茶産業全体に影響が及んでいます。

また隣接するネパールのお茶産地でも同様の被害が報告されており、現在、現地の生産者や専門家と密に連絡を取りながら情報を収集しています。ルピシアは、今後もお茶の仕入れを通じて現地への支援を続けていく方針です。

バイヤーより

季節外れの10月の豪雨災害の影響や、ヒンドゥー教の正月にあたるディワリ祭の休日と重なったことで、本年のオータムナルの生産量は例年から大幅に減少しました。しかし現地専門家との協力関係もあり、例年どおりの品質を保った上質な紅茶をご用意することができました。食後のお茶や、スコーンなどの焼き菓子のお供にぜひお試しください。