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烏龍茶発祥の地 中国広東省とは?
中国茶の代表と思われている烏龍茶。実は広東省、福建省、
そして台湾の3つのエリアに限定されます。
洗練された現代のお茶の味わいを楽しめる台湾の烏龍茶。
17〜20 世紀にかけて世界的なお茶産地としての名声を誇った福建省の烏龍茶(岩茶、鉄観音、黄金桂、水仙など)に対して、潮州市鳳凰山周辺エリアの山々で作られる鳳凰単叢を中心とする広東省の烏龍茶は、香気や見た目、味わいを含めて、古式漂う気品や気位のある姿を残しています。
烏龍茶の起源については諸説ありますが、現在の製法は17 世紀後半の福建省武夷山付近で誕生した記録などに残されています。しかしその原型は、隋の時代(581-618)から茶樹の栽培を行ってきた、山岳地帯を中心に暮らす少数民族、畲(ショオ)族のお茶にあります。別名「香りのお茶」と呼ばれる烏龍茶は、収穫した新芽や茶葉を竹籠で揺さぶり、全体に細かな傷をつけ、またしばらく寝かしてから製茶することで、独特の香りが生まれます。畲(ショオ)族や、近隣に暮らす客家(ハッカ、北方から戦乱を避けて南下した人々)が開墾した山間の小さな茶畑では、収穫された茶葉は竹籠に入れられて背負われ、山道で何時間も揺さぶれながら運ばれる……。
この山の暮らしの必然の所作が、偶然にも茶葉に何とも言えないよい芳香を与えたのだと。
この起源の姿を今に伝える烏龍茶が、広東省が誇る銘茶、鳳凰単叢です。